都内にローコストハウスメーカーで注文住宅を建てた人のブログ

東京都内(23区城西エリア)で注文住宅を建てた会社員。土地探し1年弱の末、ローコストハウスメーカーで建設。2022年9月引越し。妻、長男、長女の4人暮らし。

変動の住宅ローン金利は上がるのか カギは次期日銀総裁・副総裁人事

2022年12月20日日本銀行金融政策決定会合で、日銀が10年国債利回りの許容幅を±0.5%に拡大したことを受け、大きな衝撃が走りました。

先日の記事で書いたように、変動の住宅ローン金利の指標になっている短期プライムレートには影響がないため、現時点では変動金利の水準は動いていません。

visage.hatenablog.jp

住宅ローンではほとんどの人が変動金利を選んでいるため、「金利が上がらなくて安心した」と思っている人も多いと思いますが、本当に心配なのはこれからです。

日本銀行の総裁が交代する

というのも、金融政策を司る日本銀行の総裁が来年2023年4月で交代することがほぼ決まっているからです。現在の黒田総裁が続投する可能性はほぼゼロで、あと数ヶ月で新しい総裁が決まります。

現在候補として名前が挙がっているのは以下の3人です。

  1. 雨宮正佳氏(現日銀副総裁)
  2. 中曽宏氏(元日銀副総裁、現大和総研理事長)
  3. 山口広秀氏(元日銀副総裁、現GPIF経営委員長)

なお、現在の岸田政権でマスコミへのリークやレクを積極的に行っている木原官房副長官Bloombergの取材に雨宮氏と中曽氏に言及しています。こういった情報をメディア(しかも外国のメディア)に流す神経は「?」ですが、明らかに観測気球でしょう。

www.bloomberg.co.jp

出所:産経新聞

誰になっても・・・

では、3人の候補者はどのような政策を行うのでしょうか。

3人のうち、1と2の二人は、黒田総裁に副総裁として仕えた経験があります。3の方は白川総裁自体の副総裁です。

白川総裁は日銀の伝統的な緊縮的な金融政策の信奉者(つまり金融緩和が嫌いで金利を上げたい人達)でしたので、3の山口氏はその系統でしょう。

ではそれ以外の二人は黒田総裁の路線を踏襲するのでしょうか?私はその可能性は低いと見ています。すなわち、黒田総裁の路線を覆すか、少なくとも反対方向に重心を移そうとすると思います。

彼らは黒田総裁に仕えた副総裁とはいえ、所詮は何十年も日銀に在籍し日銀の伝統的な(世界標準からはズレまくった)理論に染まっていた人達です。黒田総裁が登場するまで、日銀は歴史的に金融緩和に消極的でした。日銀に影響力のある民間金融機関や財務省も一般的に金融緩和に否定的ですので、その人達の顔色を伺って、黒田総裁退任後は緊縮的な金融政策を採ろうとするでしょう。

副総裁も代わる

総裁に隠れてあまり話題が出ませんが、副総裁も近々任期が到来します。現在の副総裁は雨宮氏と若田部氏で、二人とも2023年の3月で任期が切れます。その後継候補として挙がっている人の名前を見ても、金融緩和の効果に懐疑的な方々ばかりです。

つまり、2023年から、これまでの金融緩和路線が一気に金融引き締め路線に変わる可能性があります。

変動の住宅ローン金利はどうなる

個人的な見解ですが、新しい総裁・副総裁のもとでは、例えばYCCの修正や、日銀当座預金へのマイナス金利付利の撤廃を通じて短期金利が上がり、それに伴って変動の住宅ローン金利も上がると思います。但し、金融引き締めによって景気が低迷し、結局あまり金利が上げられずに終わる、という10年前までの歴史を繰り返すと見ています。

となると、結局のところ、変動よりも固定の方がお得になる局面は訪れず、変動有利が続くのではないかと見ています

住宅ローンの金利は上がらないかもしれませんが、経済が低迷するので、日本人としてはとても不幸なシナリオです。心からこの予想が外れてほしいと思っています。

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(本記事には筆者の見解や推測が含まれており、将来の金融相場を保証するものではありません。)