狭い書斎にエアコンは必要か
コロナを機に自宅でリモートワークのためのスペースを確保する動きが広まった
私がマイホーム購入を検討し始めた2020年は、コロナが大流行し一気にリモートワークが普及した年でした。同時に、自宅の仕事環境を整備する必要性を認識した人が多かったと思います。
以降、新築物件では、寝室の一角に半個室の空間を設けたり、LDKの隅に備え付けの机を作って作業スペースを設けることが多くなりました。それでも、子どもが横で遊んでいたり家族の生活音が入ってくると仕事に支障が出るので、できれば個室の書斎を設けたいと考えるでしょう。
広い家に住んでいて、書斎で5-6畳のスペースが取れるような方はいいのですが、私のようなあまり広くない家だと、せいぜい2-3畳ぐらいになってしまう方も多いのではないでしょうか。
そのとき生じるのが、
- 狭い書斎にエアコンは必要なのか?
- 必要な場合、狭い部屋にエアコンを付けるのか?
という疑問です。
我が家は2畳の書斎を作りました。その際に考えたことを書いていきます。
狭くてもエアコンは必要
書斎に限らず、個室であれば、夏や冬の時期に空調は必要です。特に夏にエアコンなしで長時間過ごすことは不可能だと言っていいでしょう。扇風機で何とかなるかも?と思うかもしれませんが、パソコン機器から熱が出ますし、高い温度で仕事の効率が落ちてしまっては意味がありません。
暖房機器であれば、コンセントにつなぐだけのファンヒーターで対応できると思いますが、問題は冷房です。
簡単に言うと、冷房は空気中の熱を取り除いた冷たい空気で空間を冷やす仕組みですので、取り除いた熱を外に出す必要があります。
ポータブルエアコン等の小さなクーラーもありますが、これらは冷たい空気と同時に、機器の後ろから熱い空気が排出されているので、局所的に冷やすことはできますが、エアコンのように空間全体を冷やすことはできません。普通のエアコンは、屋内の空気から取り除いた熱を室外機を通じて外気に放出しているので、屋内が冷えるのです。
特に、狭い部屋でポータブルクーラーを付けると、冷風と温風がすぐに混ざって意味が無くなってしまいます。
よって、書斎を設ける場合、書斎用にエアコンを設置する必要があると考えた方がいいでしょう。
対処方法
我が家でも間取りを検討する際に書斎用にエアコンが必要だという話になり、対処法を色々考えましたが、以下の3つしかないという結論に至りました。
その1:全館空調にする
全館空調の家であれば、各部屋の通気口を通じて全部屋が快適な温度に調整されるので、そもそも心配は不要です。我が家はローコストなのでこの選択肢はありませんでしたが、これは最強の方法です。
その2:素直にエアコンを付ける
寝室やLDKに付けるようなエアコンを付けるという方法です。ただ、狭い書斎にエアコンを付けることに違和感を持たれる方が多いと思います。普通のエアコンは最低でも6畳用で、狭い書斎には明らかにオーバースペックですが、無いと夏は危険なので、背に腹は代えられません。
その3:完全な個室は諦めて、他の部屋とエアコンを共有する
「そもそも個室を諦める」という本末転倒な話ですが、寝室等に隣接した空間を書斎とし、寝室のエアコンを共有する方法です。我が家では結局この方法を採用しました。こうすることで、エアコンを付けることで書斎を冷やしたり温めたりすることができます。
結局エアコン1台を稼働させてしまうので、電気代的にはその2かそれより過剰ですが、2-3畳の部屋にルームエアコンを付けると冷房が効きすぎて変なことになりそうだったので、この方法を選びました。なお、書斎出入口にはドアが付いているので、空調が必要ないときは個室にすることも可能です。
その3の応用編:壁の上の方に採風用の窓を付ける
間取りが決まるまでもう一つ考えていた案があります。それは、書斎を寝室等に隣合う形で作り、仕切りの壁の上の方に採風用の窓を付けるというものです。
↑こんな感じの窓を天井近くに付けて、空調を取り入れたいときはこの窓を開けて寝室のエアコンを付ける、という仕組みです。
この案もいいかなと思ったのですが、その3とやっていることはあまり変わらないのと、我が家は書斎の天井が下がっていて窓を付けることができなかったので止めました。
結論としては、広い書斎に普通にエアコン付けて快適に過ごしたい、ということですね。都内の狭い家では難しいですが。