都内にローコストハウスメーカーで注文住宅を建てた人のブログ

東京都内(23区城西エリア)で注文住宅を建てた会社員。土地探し1年弱の末、ローコストハウスメーカーで建設。2022年9月引越し。妻、長男、長女の4人暮らし。

土地探しの条件、最初の好機と反省

こんにちは。

ミサワホーム不動産やレオハウス経由で土地を探してもらいながらもなかなかいい土地が見つからない日々が続きます。毎日数回はSUUMOをチェックしてました。

私の検索条件は下記のような感じです。

以前の記事でも書いた通り、私は建物よりも土地にお金をかけることを重視していました。その理由は、建物は時間が経てばほぼ無価値になるが土地の価値は残るからです。そう考えたとき、重視すべき条件の一つは整形地であることです。

整形地の対極にあるのが、旗竿地に代表される不整形の土地です。法律上土地は2m以上接道している必要がありますが、その条件を最低限クリアするため、旗のような形(接道部分が旗の竿の部分で、奥に進んだ旗の部分に土地が広がっているような形状)で土地が販売されることがあります。特に土地の供給が限られる都内では、大きな土地が文筆される過程で旗竿地が頻繁に発生します。

旗竿地は結構広いことが多いのですが、形状がいびつなため、整形地に比べて坪単価が低く設定されています。逆に言うと評価が低い土地だということです。よく、大きな土地が、手前の整形地と奥の旗竿地に文筆されて販売されると、旗竿地だけが売れ残っていることがあります。将来の資産性や流動性を考えた場合、旗竿地は大きな障害になりますので、特別な事情がない限り、多少背伸びをしてでも整形地に選んで土地探しをすることをオススメします。

そんななか、2020年7月にSUUMOで世田谷区船橋で気になる物件を発見します。

  • 小田急千歳船橋駅徒歩11分
  • 広さ110m2ぐらい
  • 50/100%
  • 整形地
  • 東向き接道10mぐらい
  • 価格6980万円

実はまだ目が肥えていない頃見かけたことのあった物件で、そのときは何となくスルーしていたのですが、再度SUUMOの検索結果上位に挙がってきて興味を持ちました。すぐにレオハウスに連絡し、図面作成を依頼しつつ、仕事終わりに現地を確認しに行きました。

駅からの徒歩は表示+1-2分。普通の住宅街。周りは少し古い家が多いが新しい家も数件。前面道路の幅員は4m。場所は環8に少し近いですが騒音はほとんど気になりません。小学校が徒歩2分ぐらいのところにあります。

丁度その頃妻と子供が帰省していたため、私が最寄り駅から動画を撮影しながら現地に向かい、その動画を共有しながら相談しました。翌日ハウスメーカーの営業担当者も現地を訪れ、現地のチェックをして頂いたうえで図面を作成して頂きました。広さが十分あり、間取り上は特に問題ないのですが、そこで出てきたイシューは下記の通りでした。

  • 南側の境界が曖昧(境界杭等境界を明示する印がない)
  • 北側の隣接地のブロック塀が1.2m超のため対応が必要

1点目の境界が曖昧な件は実はよくある話です。売りに出ている時点では境界が曖昧であっても、実際に売買するまでに、売り手の責任で境界を明示して買い手に引き渡すのが一般的です。しかし、今回の場合特殊だったのは、売り手が境界を明示せずに買い手に引き渡すことが条件とされていたことです。この取引方法は、登記されている情報を正とし、特に境界や面積を確定せずに売買を行うので、公簿売買と言います。登記されている情報を基に取引して何か問題なのか?と思われるかもしれませんが、登記されている情報は、まだ測量技術が発達していない時代の情報が反映されている可能性があり、正確な面積でない場合があるのです。その場合、例えば100m2の土地として購入し、延床面積100m2の建物を建設しようとしたのに、正確に測量すると土地の面積が98m2だったとすると、100m2の建物を建てることはできません。仮に建ててしまうと違法建築になってしまいます。

この点は、よくよく確認すると境界の印が欠けているのが4点のうち1点のみであったことから、境界確定で隣地所有者とトラブルに至る可能性は低いと判断しました。

2点目についてもよくある話です。このブロック塀に関する規制は最近できたもので、ブロック塀が構造上地震等に弱く倒壊の危険性が高いことから、1.2m超のブロック塀を規制する法律が作られています。具体的には、既存のブロック塀を1.2m以下になるまで切り取るか、一定間隔で支え壁を設置する対策が必要とされています。また、今回のように新たに土地を購入し建物を建設する側がその費用を負担することとされています。正直、費用負担の部分は納得できませんが、現実としてはそうなっているそうです。

この点は、仮に隣地所有者がブロック塀の切り取りを許可しなかった場合、こちら側の土地に支え壁を設置する必要があり、その場合支え壁の分建物の広さに制約を受けたり、駐車場が作りにくくなったりするリスクがありましたが、多少広さに余裕があったため、仮に支え壁を設置したとしても何とかなるだろう、という判断になりました。

上記をふまえて、初めて土地の買い付けを行ったのですが、我々よりも先に買い付けした人がおり、結局購入することはできませんでした。

この件からの教訓は、物件情報を入手してからすぐ買い付けできるように日頃から準備しておくことが重要ということです。土地勘、価格はもちろんのこと、上記の事象のような事象があったときに許容できる基準を予め持っておくことです。都内でいい土地は一般人向けに出て来ることは滅多にありません。また、いい土地であっても、100点の土地は存在せず、必ず何かで妥協する必要があります。数少ない良質物件を確実に仕留めるためには事前の準備が重要ということです。これでも物件情報を入手してから買い付けまで3-4日だったと思いますが、先を越されてしまいました。

さらに補足すると、買い付けの時点で住宅ローンの事前審査を済ませておくことも重要です。時間勝負ですので、ネット系の銀行等ですぐに申込しましょう。早ければ申し込んですぐに回答が来ます。これは買い付けをする上で買い手側に十分資金力があることを証明するために使うもので、実際にその銀行で借りる必要はありません。この点も事前の勉強不足で慌ててしまいました。

この件以降も土地探しは続くのですが、長い間買い付けに至るような土地と巡り合うことはできず、焦りがつのる日々が続きました。

 

つづく