都内にローコストハウスメーカーで注文住宅を建てた人のブログ

東京都内(23区城西エリア)で注文住宅を建てた会社員。土地探し1年弱の末、ローコストハウスメーカーで建設。2022年9月引越し。妻、長男、長女の4人暮らし。

土地買い付け ~値下げ交渉

こんにちは。

住宅ローンの事前審査を進めながら、一方で土地価格の値下げ交渉も行いました。

当初不動産会社に聞いたところ、単価はそのままで広さが90m2から100m2になった分だけ高くなるとのことでした。まぁそう来るだろうなとは思ったのですが、まだ土地の区画が変更になったことは広く知られていない情報ですし、値下げ交渉が通用するのも競合が少ない間だけですので、すぐに値下げ交渉の材料集めに取り掛かりました。

その際私が参考にしたのがこちらのサイト(国土交通省 土地総合情報システム)です。

www.land.mlit.go.jp

国土交通省が運営しているサイトで、過去に売買された不動産の情報が結構細かく記録されているサイトです。最寄り駅、駅からの距離、土地の広さ、土地の形、接道状況の情報とともに、売買時期と価格が記録されています。住所は正確には特定できないようになっていますが、東京の●●区の▲▲レベルまでは分かります。因みに土地だけでなく建物の売買実績も載っています。

私はこのサイトから、今回買おうとする土地の住所近辺でデータを取り、類似物件の売買実績を基に値下げを交渉しました。また、元々土地と建物を含めたトータルで予算がいくら、ということを伝えていましたので、土地の値下げができない分は仲介手数料を削ってほしいと伝えました。

その結果・・・

  • 土地価格▲300万円
  • 仲介手数料▲40%

を勝ち取りました。大幅に値引きされた上に仲介手数料まで下がり、期待以上の結果でした。

元々売主が提示する価格が高過ぎただけかもしれませんが、値下げに成功した主因は

  1. 不動産仲介会社が売主買主の双方を代理していたこと
  2. 根拠を示したこと

だと思っています。

双方代理

不動産に限らず、2者の取引でその間に代理人が立つ場合、本来であれば2者がそれぞれ別の代理人を立てるのが正しい姿です。なぜなら、同じ代理人の場合、その代理人が2者のどちらの利益のために働くかが不明確になってしまうからです。

ですので、今回の土地売買の際、本来であれば買主の私側と売主はそれぞれ別の不動産業者を仲介人として任命し交渉するのが筋です。が、不動産業界は特殊で、今回のような双方代理が公然と行われています。当然、不動産会社は買主と売主の両方から仲介手数料を収受しますので、法定上限の物件価格の3%+6万円を2回収受することも可能になります。これを「両手で手数料を貰う」と呼んだりもします。

では何故今回この不動産業界特有の双方代理が私にとって良い方向に作用したかというと、不動産会社は私から言われて土地価格を下げて案件をまとめる必要があった訳ですが、彼らは買主と売主の双方から手数料を収受できるため、仲介手数料の減額余力が十分にあり、仲介手数料を交渉のバッファーとして利用することができたからです。

つまり、不動産業者は、売主に対しては、土地価格の減額を要請しつつ、売買手数料の減額も申し出て、買主である私に対しては、土地価格の値下げ(但し満額回答ではない)と同じく仲介手数料の減額を申し出ることで、買主と売主双方の妥協点を見出したということです。彼らは、3%+6万円×2回という最大額の収益は実現できないものの、買主と売主双方から手数料が入るので、減額してもそこそこの収益は入ってくるという判断で、案件をまとめることを優先したのです。

理論的には今回のような双方代理は望ましくありませんし、不動産業者が分かれていた場合との比較はできませんが、この土地価格と仲介手数料のセット割引は、不動産業者が分かれていた場合は難しかったと思います。

値下げの根拠

土地価格の値下げに成功したと言っても、こちらから交渉した水準よりは少し高い水準で妥結しました。とはいえ、公的なサイトのデータを基に交渉に臨んだのは良かったと思っています。不動産業者も売主も業界のプロですので、思いつきのような値下げ交渉は通用しませんし印象も悪くなるので、こういった客観的なデータで示すのはいいと思います。

インターネット上では、価格交渉はあまり期待できないという趣旨の記事も見かけますが、場合によると思いますので、少し予算を超えていても諦めずに交渉してみるのがオススメです。