エアコン業界の闇
こんにちは。
先週地鎮祭が終わり、来月ゴールデンウィーク明けから着工です。これからは外構の検討をぼちぼちしながら、建物の完成を待つ感じになりそうです。
そうなると建物以外の事にも気になり始め、今一番気になっているのがエアコンです。ハウスメーカー経由でエアコンを注文することもできますが、大抵どこのハウスメーカーもかなり値段が高いので、施主支給する方が多いのではないでしょうか。
私も施主支給の予定で、家電量販店に行くことがあればエアコン売り場を眺めています。
一台何万円もする高い買い物なので色々と調べていると、かなり闇の深い業界だということが分かりました。
エアコンの畳数について
こちらはYouTubeでかなり有名な動画です。
ポイントは、
- エアコンの畳数は何十年も前の断熱性能が殆どない住宅を想定した畳数で、現代の高断熱高気密住宅では全く当てはまらない。よって、表示されている畳数通りに買うとかなりオーバースペックになる。
- エアコン性能の段差が6、10、14畳用であるので、それ以外の畳数のエアコンを買うと割高になる。
ということです。
エアコンメーカーは、畳数が大きいエアコンの方が値段が高いので、オーバースペックだと分かっていても、大昔の基準に合わせてたエアコンを薦めているのです。この畳数表示については最近河野大臣が問題提起をしており、今後改善されるかもしれませんが、過去何十年も放置されているのは消費者を無視したエアコンメーカーの傲慢さの表れです。
この動画を見た後、試しに電気屋がどのように説明するか店舗に行ってみました。
「18畳のLDK用にエアコンを探している」と言うと、店員は18畳用のエアコンを薦めてきました。私が
「実際の畳数より小さくても十分だと聞いたのですが」
と言うと、店員は
「大きくで困ることはない」
「小さい畳数のを買うと、エアコンが常にフル稼働になってエアコンが壊れたり電気代が高くなったりする」
等と色々理由を付けてきました。この反応も動画で解説されていた通りでした。
部屋の畳数を言ってしまうとその後の店員とのやり取りが面倒になるので、店舗で買う場合は「この畳数のエアコンが欲しい」と伝える必要がありますね。
エアコンの性能について
エアコンは各メーカーでグレードがあります。色んな機能が付いたハイスペック機種、最低限の機能のみが付いたベーシック機種とその間のミドルクラス機種といった感じです。
機能は各メーカーが特色を出しており、例えばダイキンは加湿ができる、とか、三菱はセンサーが付いていて人や場所によって冷暖房の効き具合を変える、といった具合です。但し、どのメーカーでも最近のエアコンでは共通して付いている機能があります。
それはフィルターの自動掃除機能です。
これは、フィルターに溜まったほこりを自動的に書き出して溜めておいてくれるという機能です。
便利そうに聞こえるのですが、
- 掃除が不要になる訳ではなく、定期的に溜まったほこりを取り除く必要がある。
- フィルターのほこりを機械が取り除く際にほこりが舞い、エアコン内部が逆に汚れたり故障が多くなる。
- クリーニングの代金が割高になる。また、部品数が多く分解に手間がかかるので、そもそもクリーニングを受け付けない業者もある。
というデメリットがあります。YouTube上では、特にクリーニング業者の動画で辛辣なコメントが多く出ています。
私はエアコンクリーニングは毎年やってもらうつもりなので、自動掃除機能は不要と考えています。よって、ベーシックな機能だけが付いていて、省電力な製品が欲しいだけなのですが、実はそうはいかないのです。
先程エアコンには各メーカーでグレードがあると言いましたが、実はハイスペック機種ほど省エネ性能が高く、ベーシック機種になるほど省エネ性能が低く設定されているのです。つまり、ベーシックな機能しかついていないエアコンは、省エネ性能がハイグレード機種に比べて劣ってしまうのです。逆に省エネ性能が高いエアコンを買おうとすると、自動お掃除機能を含めた多様な機能が付いたエアコンを選ばざるを得ないのです。ここにも、とにかく単価の高いエアコンに消費者を誘導させようとするエアコンメーカーの不誠実さを感じます。
選び方
私はこちらのサイトで調べています。
いくつか条件を入力すると、どのグレードのどの畳数のエアコンを選べばよいかが、コスト等項目別にランキング付けされて出てきます。計算上は新居の18畳のLDKには6畳か8畳用のエアコンが1台でもいいことになっています。私は、LDKのエアコン用コンセントが200Vなので、14畳用のベーシック機種を買おうと思っています。これでも計算上はオーバースペックかもしれませんが、ベーシック機種の方が電気代の差を考慮してもコスト的に優位であるという結果が出ました。
今後
iPhoneが日本のガラケーを駆逐したように、多くの消費者はどうでもいい機能がてんこ盛りの割高なエアコンではなく、シンプルで効率のいいエアコンを求めていると思います。残念なことに、日本にはそこに切り込むメーカーはいません。この歪みはいずれ正されると思いますが、私の新居が完成するまでには間に合いそうもありません。
できることは、ベーシックな機能のエアコンをできるだけ安く買うということです。
4月は各メーカーから新機種が発表される時期ですが、私の新居が完成する9-10月頃は、夏の特需が終わり比較的値下げしやすい時期ですので期待しています。
家電量販店で購入するかネットで購入するかはもう少し考えたいと思います。